掲題の拙稿が、年報医事法学第40号222頁・医事法トピックスとして掲載されました。
https://www.nippyo.co.jp/shop/book/9577.html

本拙稿では、特許第6518878号(発明の名称「網膜色素上皮細胞の製造方法」。ヒトiPS細胞を始めとするヒト多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞を分化誘導する方法を内容とする特許)に係る特許権について、特許法93条2項の規定により、通常実施権を設定すべき旨の経済産業大臣の裁定が請求された事案(裁定請求2021-1)を取り上げ、当事者等の間で手続外での和解契約が締結されて裁定請求の取下げに至った経過[1]、公共の利益のための通常実施権の設定の裁定(特許法93条)における(特許発明の実施が)「公共の利益のため特に必要であるとき」(同条1項)との要件の解釈等について解説しています。
上記裁定手続を契機に、特許庁が公表している「裁定制度の運用要領」(昭和50年12月1日決定)も、(上記裁定請求の取下げからちょうど1年後となる)本年5月30日付けで改正されました[2]。同要領においては、上記「公共の利益のため特に必要であるとき」に該当するとされる主要な事例のほか、上記(公共の利益のため)「特に必要である」か否かを検討するに当たっての考慮事項が例示されており、本拙稿ではそれらの改正内容等についても併せて解説しています。
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年報医事法学第40号・目次からの抜粋〔注:下線は筆者〕
本拙稿では、特許第6518878号(発明の名称「網膜色素上皮細胞の製造方法」。ヒトiPS細胞を始めとするヒト多能性幹細胞から網膜色素上皮細胞を分化誘導する方法を内容とする特許)に係る特許権について、特許法93条2項の規定により、通常実施権を設定すべき旨の経済産業大臣の裁定が請求された事案(裁定請求2021-1)を取り上げ、当事者等の間で手続外での和解契約が締結されて裁定請求の取下げに至った経過[1]、公共の利益のための通常実施権の設定の裁定(特許法93条)における(特許発明の実施が)「公共の利益のため特に必要であるとき」(同条1項)との要件の解釈等について解説しています。
上記裁定手続を契機に、特許庁が公表している「裁定制度の運用要領」(昭和50年12月1日決定)も、(上記裁定請求の取下げからちょうど1年後となる)本年5月30日付けで改正されました[2]。同要領においては、上記「公共の利益のため特に必要であるとき」に該当するとされる主要な事例のほか、上記(公共の利益のため)「特に必要である」か否かを検討するに当たっての考慮事項が例示されており、本拙稿ではそれらの改正内容等についても併せて解説しています。
[1] 公表されている裁定請求2021-1の手続経過については、以下を参照。
・「裁定請求2021-1の取下げについて」(令和6年5月30日・特許庁)
・「裁定請求第1号(2021-1)「網膜色素上皮細胞の製造方法」の特許使用に関する裁定請求の和解成立のご報告」(上記同日・株式会社ビジョンケア)
・「裁定請求事案の終結に関するお知らせ」(上記同日・株式会社ヘリオス)▲
・「裁定請求2021-1の取下げについて」(令和6年5月30日・特許庁)
・「裁定請求第1号(2021-1)「網膜色素上皮細胞の製造方法」の特許使用に関する裁定請求の和解成立のご報告」(上記同日・株式会社ビジョンケア)
・「裁定請求事案の終結に関するお知らせ」(上記同日・株式会社ヘリオス)▲
[2] 特許法施行規則の一部を改正する省令(令和7年経済産業省令第48号。同年5月30日公布即日施行)により、裁定請求書の記載事項に関する省令改正(ADRの協議の経過及び結果、裁定請求者が特許権者に提示したTRIPS協定第31条(b)第1文所定の合理的な商業上の条件を記載事項として追加)も併せて行われた。▲
