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7月1日、山口大学国際総合科学部・知的財産センター共催の知的財産判例セミナー(オンライン)講師として、「医療と知的財産」というテーマで1時間余り講演しました。
https://kenkyu.yamaguchi-u.ac.jp/chizai/?p=4778

 講演内では、主に以下の論点について言及しました。
・コロナ禍で話題となったワクチンの特許放棄問題と公共の利益のための強制実施権制度との関係
・医療関連行為についての特許取得に関する日米欧三極の制度比較
・医薬発明の進歩性
・医薬品特許の存続期間延長に関する判例解説
・医療法人・医療関連事業者の商標権取得に当たっての留意事項
・医療健康情報キュレーションサイトの著作権法上の問題
・医療情報の利活用とデータ利用権の知的財産権法上の取扱い
・医療関連の知的財産活用と医療制度・医療政策との関係

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セミナーでは、20年くらい前に前職(訟務検事)の仕事をしていた頃,山口に出張した際の山口線内での個人的経験もお話ししました。
 国際法の本を読んでいたら、突然五十歳代くらいの年配の上品な女性から話しかけられ、「今、息子が東京の大学の法学部に行っていて、将来は外交官志望なのですが、同じ本を読んでいます」とのことでした。
 国際総合科学部主催のセミナーだからというのは少しこじつけ気味ですが、その時の経験を踏まえて、学生・院生向けに「国際性の基盤にあるのは地域性」というメッセージを発信させてもらいました。
 ほとんど人に話すことのなかった個人的な思い出を披瀝する機会をいただき、この場を借りて山口大学知的財産センター長教授の小川明子先生には心から御礼申し上げます。